2012年2月24日金曜日

高校3年生に「男女の対等で尊重しあえる関係を考えるーデートDV防止プログラムー」を行いました。

これから社会に出てゆく高校生に、いろんな多くの人との関係において、対等かな?尊重しているかな?を考えようという授業です。
デートDVという言葉もほとんどが知りません。
DVという言葉を知ってはいても、夫が妻を殴るけるでしょう?ぐらいしか理解していません。
男女に限らず、いろんな人との関わりにおいて、自分も相手もハッピーな関係を学びました。

こんな風に呼びかけました。
これから、社会に出て大人へと成長していくみんなには、自分の人生を主体的に切り開いていってほしい。
自分はどうありたいのか?人とどういう関係を築きたいのか?自分で選択し、自分で行動し、責任もとれる人になってほしい。
そのために、正しい知識を持つこと、自分で考えることが重要だ。

DVについて
2001年位DV防止法ができてから、これまで、家庭内のことは警察が口出ししなかったけど、家庭内のことであっても、DVや虐待は犯罪であるとされた。
単なる当事者の暴力の問題ではなく、次世代に連鎖させたり、社会の暴力の温存の要因にもなっている社会的な問題である。

DVをよく理解していないと、いつの間にか、好きな相手なのに、一緒にいて、顔色を伺うようになり、言いなりになり、支配されてしまことがある。
行動を制限されたり、強要されたりしているうちに、暴力的な時があっても優しいときもあると、そちらが本当の彼氏(彼女)だと思いたい気持ちもあり、わかれることはできなくなってしまう。
付き合っていくうちに、コントロールされ、ひどい暴力を受けていてもわからなくなってしまう。
DVは被害者が混乱し、力を奪われ、逃げることもできなくなってしまうという関係性の問題であることをしっかり理解しておこう。

DVを生み出す社会的要因   悪い面
 1、従属的な恋愛観・・・・・2人は一つ、秘密はいっさいなし。同じ考えがいい。従うのがいい。逆らわない、嫉妬で束縛は当たり前といった考え
 2、力で支配することと暴力容認・・・・力のあるものはないものを支配していい。男性や力のあるものが暴力を振るってもいいという考え
 3、男、女らしさのこだわり・・・・らしさが悪いということではなく、そこからはみ出ると差別や攻撃にさらされること。性別だけで、決められてしまうこと。

このような悪い面も社会は持っているということをよく知っておく。

人はだれであっても、人として尊厳を持って生きていきたい。
心のレベルでいう「安心、自信、自由」といった人権を尊重されたい。
一人一人人格を持った、いろんな気持ちも意見も持った存在である。
だから、上の3つの考えを改め、新しい価値観を持って、対等で、尊重し合える関係が、居心地のよい、成長しあえる関係、それが本当の絆となりえる。

すてきな新しい価値観は
 1、恋人も一人一人を尊重し、信頼し合える関係がいい。お互いを知り、何でも話し合えるのがいい。二人の関係は二人で、努力してより良いものに築いていくものだ。どちらかが、別れたければ、二人の関係は終わる。

 2、力のあるものは、本来、力を持たないものを守り支えていくのが、いい力の使い方ではないだろうか?暴力で、言うことを聞かせるだけの関係は、ただの奴隷と主人だ。暴力は、暴力しか生まない。問題解決にならないことを知ろう。
一見、解決したかに見えても、怒りや心に負った傷は、弱いものに向かうか、自分に向かっていく。

 3、性別による縛りではなく、自分らしさを大切に生きていこう。
自分にしかできないこと、自分が大切にしたいものを見極め、大事に生きていこう。
自分の心と体を守ることができ、かけがえのない存在であると、肯定感が持てていれば、おのずとほかの人も尊重できるのだ。

以上の3つは、理想であるけれど、そうありたいなあと思うこと。自分で、どんな関係を築きたいのか考えることそれが大切である。
恋人と一緒に過ごす時間も一緒にいて楽しく、悩みやしんどいことがあったときは励ましあえる関係、そして、それぞれが自分の希望や夢に向かってすすんでいける時間も大切にしあえる関係。

お互いが譲り合ったり、話し合ったり、いい関係を持ち続けるのは面倒かもしれない。
でもそうやって、人といい距離感で付き合うことを学び、相手によって、きちんと境界線を考えて付き合うことができれば、仲間が広がり、人生が広がって、自分らしく生きていけることにつながるのではないだろうか?

恋人とのいろんな会話を演じてもらいながら、また、高校生カップルのDVDを見ながら、一緒に考えていきました。
みな真剣に耳を傾けてくれ、楽しみながら、にぎやかに授業を終えることができました。
最後にキロロの「ベストフレンド」をうたって、卒業する皆さんにメッセージを送りました。

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