2012年9月12日水曜日

高校生へのワークショップを終えて

「大切な人と対等で尊重い合える関係について」考えるプログラムを行いました。
みな娘、息子のような高校生。めんこいな~。

初めの緊張感をほぐし、人との関係を考えるために、そして、
この人の話聞いてみようかなと思ってもらうために、
「ベストフレンド」をうたった。
困った時ほど、話を聞いて寄り添ってくれる存在。
そんな人にあなたもなってるし、なれるし、いるし、これからできるし・・・・・「ベストフレンド」

恋愛ってどんなイメージ?そんなことから考えてみた。

自分の意識チェックシートから、

*好きな人から暴力を振るわれるなんてめったにない。と思っている人は、半分ぐらい。
  そりょうそうだ。交際経験がなかったり、身近にそういう人を見聞きしなければ当然そう思うだろう。だけど、関心を持って見渡せば、恋人から、たたかれた、監視された、ばかにされてるなどひどい扱いを受けたり、夫婦でも暴力的なかかわりを待つ人は意外といるのだ。
それは、一方が別れたいとかのときにおこる場合もあるし、自分の都合のいいように相手を従わせるために、親しくなれば当然といった考えから暴力(しつけていい、無理やりしてもいいといった考え)を使う場合もあるのだ。そういうこともあるとまず、知っておきたい。

*暴力を振るわれる方にも原因がある。と考える人も、2割弱
  いじめの問題と同じで、被害を受ける方にも原因があるという考え。これが暴力を容認している原因だ。暴力を受けても仕方がないということにつながる。
じゃどんな人なら暴力されていいの?
みんなと違うから、生意気だから、言うことを聞かないから?なんか暗いから?障害を持っている人、精神的に病んでいる人。発達障害、同性愛。性同一性障害。男らしくない、女らしくない・・・・・。
理由なんてなんとでもつけられる。
それは加害者側の都合のいいように思わされているだけ。

生意気な社長を殴るかな?みんなと違う考えの政治家をたたくかい?
変なこと言う先生をなじるか?尊敬している人がその時なぜかひどいことを言ったとして、なぐるか?

暴力をふるう人は相手が自分より下だと思い、殴っても仕返しなどされないだろう。自分に逆らえないだろう、ぐらいの人をちゃんと見極めてふるっているのだ。ついカ―となってなんてみさかいく、・・・・なんてほとんどない。

*たとえ暴力をふるったとしてもちゃんと謝ったら許してあげるべきだ。 これも意外に多い、3~4割ほど。 
許すかどうかは被害者自身が決めること。「べきだ」ということはないと思っている。特に女性は許してあげなさいよといわれるし、別れるとか許さないと冷たい女だなんて思われるとか、私がいなくなったらこの人はダメになるとか思ってしまい、別れや許さないということに罪の意識を感じてしまいやすい。(真に許すことはその人を受け入れることではなく、自分の中で、納得して思うもの)

ところが、DVの加害者は、多くが「もうしない」といいながらまた同じように、自分の思うようにならないと暴力的になる。繰り返す。そして多くの場合だんだんひどくなる。
暴力的になるきっかけはいじめと同じで、何でもいいのだ。何でも起こる原因になる。カレーは豚肉に決まってるだろうといっておきながら、いつもそうだと、同じものばかり食ってられルカ!という風に。
暴力をふるったり、優しくなったり、そうして自分から離れないようにしている。
すごくやさしい時も支配するためなのだ。本当の優しさなら、暴力を振るわないし、本当に2度としないものだ。

*付き合っている二人に秘密はあってはならない。  2割程の人がそう思っている
  何でもかんでもプライバシーも生い立ちも話さなければならないなんておかしい。人は個人として恥ずかしいことや話したくないことのひとつやふたつは持っているもの。知らなくてもいいこともある。それを無理やり言わせたり、知ろうとすることは相手を信頼していないし、支配しようとしていることにつながる。
無理矢理聞き出した秘密は、いざ別れるというときにばらすぞ!と脅しにも使われる。
自分から相手に知ってほしいことは話したらいい。でも親しい仲にも礼儀ありだ。
これは親と子、夫婦の間も同じ。相手を尊重するということは、どういうことか。何でも自分が把握していないと気が済まないというのは尊重していない信頼していない証拠。子どもも成長とともに、尊重してプライバシーを侵害してはいけない。

*恋人になったら相手が同意しないのに別れるのは裏切りだ。  これも2割程度
 付き合っていて、合わないなあとか考えが違うとか、束縛されきゅうくつで嫌になるなど、人は成長するし、変わるからそういうことがあっても当たり前のこと。
ふたりの関係は二人が努力して持続するもの。
どちらかが、成長についていけなかったり、邪魔したりすれば別れたくなって当然。
別れたくなければ自分が相手に好かれるよう自分を磨く努力をするなどすればいいこと。
別れたいと一方が思い、話して、あるいは距離を置いて、了解が得られなくとも二人の関係は終わって自然だろう。
「裏切りだ」などと思う方がおかしい。そうしてストーカーとなったり、事件を起こしてしまう方が明らかにDVの加害者的考えの人だ。
もっとふさわしい人が他にいるということだ。しんどい思いをして恋人でいつづける必要はない。
自分に正直に、心と体を守ってほしい。

こういったことを検証しながら考えていった。
付き合っている人との会話をして、相手の安心、自信、自由を奪っていないか考えてみる。
対等で、尊重しあえる会話はどんな会話だろう。一緒に考えてやってみる。

先生も生徒もロールプレイをして楽しく学べた時間であった。
ざわざわしながらも、ちゃんと必要なところは聞いてくれた。
最後のみんなの顔には真剣さがあったよ。
自分の問題として、真剣に考えてくれた時間だったと思う。
楽しかったよ。ありがとう。みんな。

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